第十回インテレクチャル・カフェのご案内
東京大学先端科学技術研究センターでは多様な分野の研究者の交流や大学・研究機関・企業等による組織連携の場となるインテレクチャル・カフェを開催しております。このたび第十回目として下記のテーマにて開催を企画いたしました。インテレクチャル・カフェでは専門性を有する参加者によるディスカッションが主体となります。皆様のご参加と活発なご討論をよろしくお願いいたします。
クローズドループエンジニアリング
−3次元スキャニングを活用する設計開発技術の新展開−

プログラム 第1回:技術開発の意義と重要課題
- 日時:2008年6月10日(火)17:00 〜
場所:東京大学先端科学技術研究センター 14号館1階カフェ(飲み物・軽食を用意しております)
(先端研へのアクセス:http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/maps/index.html)
- 話題提供:今回のテーマに基づき以下の4件(各10分以内)を予定しています。
(1)東京大学 先端科学技術研究センター 鈴木 宏正 教授
「3次元スキャニングを活用するクローズドループエンジニアリング」
(2)トヨタ自動車(株) 三和田 靖彦 氏
「3次元スキャニング技術適用の効果と課題」
(3)(株)日立製作所 定岡 紀行 氏
「産業用X線CT技術の高度化と課題」
(4)産業技術総合研究所 高辻 利之 氏
「3次元スキャニング計測の標準化」
- 案内役:東京大学先端科学技術研究センター 澤 昭裕 教授
参加者:東大先端研、産総研、関連企業、経産省などに参加を要請(一般には非公開)
参加登録申し込み先(登録専用メールアドレス):i.cafe-CLE1(at)spo.rcast.u-tokyo.ac.jp
インテレクチャル・カフェでは参加者人数の把握と参加者名簿作成のために事前登録制をとっております。ご参加いただく際にはお手数ですが、参加登録(氏名・所属・連絡先)をお願いいたします。
- 問い合わせ先(インテレクチャル・カフェ事務局)
〒153-8904 東京都目黒区駒場4−6−1
東京大学先端科学技術研究センター 経営戦略企画室 小西 由也(Konishi Yoshinari)
電話 : 03-5452-5426, FAX : 03-5452-5425, E-mail : y.konishi(at)spo.rcast.u-tokyo.ac.jp
趣旨 CADモデル基準のモノづくり
ものづくりにおいて最も基本的ななことは、今も昔も変わっていない。それは、正しく設計された図面によって「図面どおりにモノを作る」ということである。コンピュータによる設計(CAD)が主流の現在では「図面」は「CADモデル」となるが、製品の仕様や属性を規定する図面やCADモデルを正として、それに忠実にモノが作られるということは、CADの時代であっても大前提でもある。もし、CADモデルと、実際に作られるものが異なっていたら、CADによる設計も、CAEによるシミュレーションも全く無意味になってしまうだろう。
しかし、現実には素材や製造プロセスの制限から、
CADモデル≠実部品(あるいは現物)
であることは避けられない。この両者の差異を把握して、できるだけ実部品に忠実なCADモデルを作成することが基本的な課題と言える。しかし、このような一見して当たり前のことも、実は正しく認識されていないのが現状である。それは、図面の時代と異なり、CADによって細部まで詳細に形状を作りこめるようになり、また、シミュレーションによってその物理的な挙動までコンピュータの画面の中でリアルに再現される時代になったために、
CADの世界=現実の世界
という錯覚があるからである。しかし、その一方で、このCADモデルと実部品との差異が、CADの更なる利活用展開のボトルネックになっているという認識、つまり、実部品に対してより忠実なCADモデルがなければ、現状以上の予測精度の向上や、品質の造りこみを実現することは難しいという危機感がある。
実部品からのフィードバック スキャンニング技術の活用
CADモデルと実部品との差異を把握し、それに基づいてCADモデルを修正するには、実部品をデジタル化して、CADモデルにフィードバックするしか方法がない。これを現実のものとするのが、近年技術進歩の著しい光学式スキャナーやX線CTなどの3次元のスキャニング技術である。これらは決して新しい技術ではないが、クローズドループ化の流れの中で、新しい適用分野が拡大し、その市場規模は高い伸び率で拡大してきている。特に顕著なのがCADモデルへのフィードバックであり、例えばX線CTの例では、従来は断面画像による材料欠陥の目視観察が主たる応用だったのに対して、現在では形状計測によってCADモデルにフィードバックしたり、寸法計測に応用へとシフトしてきている。
製造における情報の流れで見ると、従来、設計などの川上から川下の製造へと製品情報が一方向に流れていたのに対して、川下から川上への新しい情報の流れを作ることを意味する。この流れにそってプロセスを構築し、円滑な流れを実現することが、上述の「図面どおりに製品を作る」という目標に対して大きな効果が期待されるのである。
インテレクチュアルカフェ
課題の解決のためには、基本計測技術はもちろんのこと、装置システム技術、精度保証技術、データ処理技術、情報システム技術など多岐に渡る分野の技術が必要であるために、個別の企業の取組だけでは全く歯が立たないのが現状である。
そこで、これらの分野の技術者が連携して総合的な技術開発を進めていく必要があると考え、今回のインテレクチャル・カフェでは、その第1歩として、本分野に関わる産学官の技術者にお集まりいただき、技術ニーズやシーズについて、今後、何をどのように研究・開発すべきかについて自由に議論し、今後の活動を推進する起点としたい。
- 第1回 技術開発の意義と重要課題
- 第2回 開発プロジェクトの構想第1回で議論された課題をベースにして、開発プロジェクトの構想について議論する。


(Last Updated on 15-May-2008)
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